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3 stories_LES TOILES DU SOLEIL篇——第1回「“太陽の生地”という名前」

100年以上も続く、老舗織物メーカー「サン&ガルセリ社」。倒産の危機にあった1990年代に、偶然その工場を訪ねたアンリ・キンタ夫妻は伝統工芸の素晴らしさに触れ、オーナーになることを決めたという。そして、レ・トワール=布地、ソレイユ=太陽の言葉を名に持つブランドは生まれた

photograph:Hiroshi Nakamura

 

 

照りつける太陽に豊かな土壌。スペインにほど近い、自然に溢れたフランス最南端の村で『LES TOILES DU SOLEIL(レ・トワール・デュ・ソレイユ)』は生まれました。今から160年近くも前の、1860年のことです。

 

エスパドリーユシューズの生産工場「サン&ガルセリ社」から、その歴史は始まりました。ジョセフ・サンが力織機を導入、ソールに使う縄ヒモの生産に成功しました。

 

 

 

 

今の、テキスタイルブランド『レ・トワール・デュ・ソレイユ』に生まれ変わったのは1990年代に入ってから。

オーナーでありデザイナーのアンリ・キンタ夫妻は、両者ともにカタロニア出身で、この町の産業と歴史、そして伝統工芸に魅せられていたことから、ブランドが生まれるきっかけを作ったと言います。

 

 

オーナーのアンリ・キンタさん

 

そんな『レ・トワール・デュ・ソレイユ』のあるサン ロラン デュ セルダンという村は、スペインとの国境にほど近い、文化圏の州都バルセロナを持つカタルーニャ(フランスではカタロンと呼ばれているそう)と同じ町。そのカタルーニャの土地が育んだ魅力——ミロ、ガウディ、ダリ、マティス、ドラン、ピカソなどに影響を与え、多くのアートを生み出したほどのーーをも感じることのできる地域と言います。

 

そんなサン ロラン デュ セルダンで生み出される生地はコットン100パーセントをキャンバス織りにし、さらにロウ加工されています。経年変化も楽しめる『レ・トワール・デュ・ソレイユ』の生地。この“生地を通じて、この地方のライフスタイルを世界中に伝えたい”という思い込め、多くのカタロンの地名や人物、建造物名が付けられているそう。

 

代表的なものは、「COLLIOURE」。地中海沿岸の美しい港町です。地中海のブルー、赤や黄色の舟、水面に映る色とりどりの街並。その町に息づく色をそのままストライプにデザインした「COLLIOURE」 の生地は、世界中で大人気の柄です。

 

大いなる大地の恵み、その自然の美しさを忠実に再現するように生まれる生地は、糸からこだわって作られ、鮮やかで美しい色に染められます。そのこだわりを支えるのは、半世紀以上前の織機であり、その道具が紡ぎ、技を極めた職人たちの手によって独特の風合いを鮮やかに蘇らせているのです。いにしえより続く“太陽の布”という名の美しい生地を。

 

 

 

 

 

LES TOILES DU SOLEIL(レ・トワール・デュ・ソレイユ)

03-6303-2320

http://lestoilesdusoleil.com/

 

 

text : Akira Watanabe

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