女性なら、無条件にときめいてしまうもの。それはきっと、ずっと昔の時代から変わらない。【Creation Column -Vol.58-】

 

こちら、鴨井羊子さんの本。

アトリエにこうやって、先ずは 一番にこの本を飾りたかったんです。

鴨居羊子さんは、私の憧れの人の一人。

彼女は、大正生まれの下着デザイナーですが、

肩書はそれにとどまらず、文筆や画家としても活動されたマルチな方でした。

 

昭和後期、それまで白でメリヤスの質素な“肌着”が一般的だったところ、

透け感のあるランジェリーやセクシーなガータベルトなど、カラフルな色と多様なデザインの下着を作り、

ダンサーを使ってショーを開催したり、ショートムービーを制作したり…と、戦後もまだ間もない保守的な時代に世間の度肝を抜きました。

 

最初はマスコミから下品だなんだと色んな批判を浴びたようです。

けれどそれでいてワクワクドキドキするような夢が溢れていて、多くの女性は虜になりました。

やがて世に新しい下着の形が浸透しました。

それは大きなムーブメントであり、下着革命=価値観の革命だったと言えます。

 

▲前衛下着道―鴨居羊子とその時代 (ジョルダンブックス) 

 
▲ 前衛下着道 ―鴨居羊子とその時代
岡本太郎・今東光・司馬遼太郎・具体美術協会 展

▲花泥棒―細江英公写真絵本

(※とても興味深い本なのですが、これら2冊はまだ読んだことがありません・・・‼)

 

今見ても、とてもその時代の発想やものと感じないし、

むしろ新しいのでは?と思えるほど、その斬新さは今も新鮮な印象です。

 

一方、私が今回アトリエを持つことになり、準備を始める中、ふと鴨居さんの事を思い出しました。

彼女も最初一坪ほどの小さな部屋から始めたそうです。

そこでは自分仕様に自分の好きなものに囲まれて下着作りに励んだ事でしょう。

私はアトリエの名前を『MITULLE』にしました。

MICHU COQUETTEの"MICHU“と、TULLE(レース)を合わせた造語です。

 

音の響きや、アルファベットの並びが良い事、覚えやすいという理由もありますが、

鴨居さんが立ち上げた下着ブランド『TUNIC(チュニック)』にも響きが似ているところも、

この名前の決定付けとなりました。

 

「チュニック」とは、エジプト人が初めて着た貫頭服のことで、「衣服」の意であり、

狭義では「下着」のことでもあったそうです。

この名前が生まれたとき、鴨居さんは、決めた!と一人で手をたたいたとの事。

私も同じように10以上挙げた名前の候補の中でこの言葉に行きついた時、

心の中で、コレだ!と確信を持って決定しました。

 

そしてロゴデザインみたいなものも考えました。

こちらはまだお直し途中ではありますが、ほぼ決定かなと。

意識せずとも、下着を模したデザインになりました。

 

気が付けば、これまでも数々の下着を用いてイメージを膨らませる事が多々ありました。

これも鴨居さんの影響によるものか、はたまた別の要因か、

もしくは思い出せず忘れてしまっているのか…。

自分でもまだ分かりません。

 

有名なデザイナーになった彼女にも悩みはたくさんあり、

中でも、アーティーストとビジネスの間で揺れ動いてる様子などは、

私も深く共感できる部分のひとつです。

 

そんな時、彼女は日本を脱出してゆるやかに時の流れに身を任せるように過ごしたらしいです。

めちゃくちゃいいじゃないですか。

私もデザインや文化をもう一度今の自分で学び、インプットを増やしたく、

2~3カ月海外で暮らしてみたいと思っています。

まずはアトリエを完成させてからしっかりお披露目を済ませてからですが。

 

また、冒頭で紹介した「わたしは驢馬に乗って下着をうりにゆきたい」の文中で、

よく紹介文に使われている個所ではありますが、

私自身も特に気に入っている個所がこちら。

 

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思い切って買った、ひとひらの花弁に似た舶来品のピンクのガーター・ベルト。

その高価なガーター・ベルトをタンスにはしまわず、買った翌日から洋服の下につけた。

上はおそまつな黒っぽいセータースタイルなのに、

私の中身はピンク色に輝き、おなかは絶えずひとり笑いをした。

とくにトイレへ行くときがたのしみである。

ぱっとスカートをめくると、たちまちピンクの世界が開ける。

おしっこまでピンク色に染まっているようであった

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鴨居さんを語るには、まだ読んでない本や、行けなかった展覧会などたくさんあり過ぎるので、

これから行われる鴨居さんのイベントなどはアンテナを立てて足を運んでみたいと思っているのですが、

何かあったら是非情報を寄せて頂きたいほどです(笑)

 

同時にまだまだ学びたいし、追いつきたいとも思う。

ご紹介した鴨居羊子さんの本はアトリエに置いているので、

ご興味のある方はぜひいつでもお声をお掛けください…♡

 

 

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