「旅するデザイナー」がおすすめする旅先でのお土産たち!【vol.38 サクサクホロホロな仙台銘菓 支倉焼】

毎年、会社のプロジェクトの一環で、津波によって仕事場を流されてしまった南三陸町のお母さんたちにお仕事の依頼をしに行きます。「宮城県で一番オススメのお土産はなに?」とお母さんたちに聞いてみたところ、笑顔で「支倉焼(はせくらやき)」と教えてくれました。宮城県といえば、牛タン、ずんだ餅、笹かまぼこ、など多くの名産品があります。どれも美味しいし、お土産に選んだこともあります。しかし、お母さんたちは「一度でいいから食べてごらんなさい。地元のひとはこれが大好きなのよ。」とオススメしてくれたのです。初めて聞いた名前だったのでとても気になり、早速帰りに仙台駅で「支倉焼」を発見!

シンプルでキレイな包装紙に包まれています。お母さんたちに教えてもらわなければ「はせくらやき」と読めないかもしれません。

中には、緑とオレンジの「支倉焼」の文字が書かれた袋が。カサカサとしたパラフィン紙の袋は中身がうっすらと透けて見える個包装で、手触りがよくレトロ感たっぷり。この紙を使ったお菓子袋はめっきり見なくなったので、紙好きの私はちょっとワクワク。中にも「支倉焼」の文字が刻まれたクッキー風のお菓子が。「支倉焼」という名前は400年以上前、伊達政宗に抜擢されて海外に渡り、ヨーロッパとの交流に貢献した「支倉常長」に由来したものだそう。

「支倉焼」は胡桃入りの白のこし餡をバター入りのクッキー風生地で包んだ洋風和菓子。地元では銘菓の一つとして知られていて、長年愛され続けているのだそう。フレッシュバターと卵、ザラメを練り上げ、かわになる「タネ」をつくります。その「タネ」で胡桃の入った白のこし餡を包み込みます。木型に入れて形を整え焼き上げます。お菓子の一つ一つに責任を持つためにあえて機械化しないで、今も昔も変わらず職人さんが丁寧に手作りしているとのこと。袋を開けるとやさしく甘い香りが広がります。

かわはサクサクホロホロ。餡もしっとりふわふわ。優しい甘みが口に広がります。想像以上に繊細なお菓子で、そっと口に運ばないと崩れそうになります。餡にふくまれる胡桃の食感が周りの柔らかさと絶妙なバランスを作り出しています。これは確かにお土産にぴったり!オーブントースターなどで温めて食べても美味しいです。コーヒーや紅茶にも合いますが、緑茶と一緒にいただくのが私のお気に入りです。

 

少し足を伸ばして石巻市、田代島にやってきました。島では大漁の守り神として猫をとても大切にしており、猫を祀った「猫神様(猫神社)」が島の中央にあります。日本にいくつかある猫島の一つです。田代島へは石巻港から船に乗り約45〜60分(便によって所要時間が変わります)で着きます。船の中で田代島在住のおばあちゃんと仲良くなり、震災当時のことをたくさんお話してくれました。しかしなんと言葉が韓国語のようなイントネーションで9割ほど聞き取れない! 震災の時は、津波が来る前に猫がみんな一斉に山に走り出したそうな。それを見て島に住む人たちも山に避難し大きな被害を免れたとのこと。

田代島の2つある港のひとつの二斗田港。震災時約130cm地盤沈下し、船着場が水没してしまったそう。今はきれいな港に。

道端に猫の置物たちが置かれています。猫島に来たことを実感させてくれます。

第一島猫発見!ひなたぼっこ中。

いました!猫の集団!みんな日向でゴロゴロしています。田代島は島の住民よりも猫が多く、島民の平均年齢は70歳を超えます。静かで温かくてどこか懐かしくてとても癒される島です。そして、いたるところに猫、ねこ、ネコ!のどかな風景ばかりが広がります。

 

有名漫画家のペイントが施されたロッジがある「マンガアイランド」。キャンプ施設になっていて誰でも利用することができます。

 

もちろん旅に必須のアイテム、マイ猫じゃらし持参!猫じゃらしパワーは世界共通です。みんな夢中になって遊んでくれます。

 

海はとても穏やかで風も気持ちがよく、波の音と木の葉の音しか聞こえません。猫たちが穏やかに過ごしている様子を見ていると、ここにも津波が押し寄せたなんて想像ができません。みんな、元気でいるんだよ。と、田代島を後にします。あたたかくなったら支倉焼をおやつに持って、また変わらない風景と猫さんたちに会いに訪れたいと思います。

 

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