検索

フランスを代表する写真家レイモン・ドゥパルドン 彼が見つめ続ける世界とは…。【お勧めの名映画】

彼の夢は、世界中を旅したフィルムのかけらで、一本の映画を作ること

 

食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋。そして映画の秋。

実は秋って何かを始めるのに適した季節なんじゃないか、、と思う今日この頃です。

 

初めまして。

この秋から、発信する【お勧めの名映画】を担当します、田村です。

ペルルユーザーさんに、とっておきのこだわり名画を厳選してご紹介します!

疲れた心に響く名画はきっと癒しの時間になってくれるはず!だと思うので、

ぜひこの機会に、空いた時間にちょっとスマホでこのコーナーを覗いてみて頂けると嬉しいです。

 

今回、ご案内する名画は、、

フランス人の巨匠カメラマン、レイモン・ドゥパルドンの1本から。

何気ない日常にある美しい光景にシャッターを切る彼の渾身の作品をどうぞ。

 

 



フランスを代表する写真家、レイモン・ドゥパルドンの過去と現在をたどる映画『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』が公開中だ。本作はマグナム・フォトに所属する世界的写真家、レイモン・ドゥパルドンの現在の制作風景と、彼がこれまで世界各地を取材した映像をもとに構成されたドキュメンタリーである。レイモン・ドゥパルドン自身と、彼の妻、クローディーヌ・ヌーガレが共同で監督を務めている。

 

 

 

フランス中を走り回り、大型のビューカメラで撮影を行うドゥパルドン


 

映画の冒頭に登場するのは、自らワゴン車を運転してフランス中を走り回り、大型のビューカメラで街の風景を撮影するレイモン・ドゥパルドンの姿。近年の彼は、鄙びた洋品店や海岸沿いの安ホテル、伝統的な農業を続ける家族などを被写体に選び、フランスの真の美しさを追求するような作品を制作している。郊外の街で撮影を行うドゥパルドンの様子は、決してドラマチックではない。しかし、彼が大型カメラにフィルムを装填して被写体と対峙し、シャッターを切るまでの一連の動作は、静かで無駄がなく非常に美しい。

 

 

歴史的な事件があった場所には、常に彼がいた


 

一方、彼が報道写真家として世界中を取材したルポルタージュ映像のパートでは、紛争地帯や内戦、反政府勢力の兵士、民主化運動の様子などが緊迫感とともに映し出される。報道分野での彼の作品を振り返ることは、20世紀の変革や歴史的事件を振り返ることと同じだと言って差し支えないほど、ドゥパルドンは世界中を飛び回って取材をしてきた。アルジェリアの戦場にはじまり、ベトナム、レバノン ヨルダン、プラハなど、ドゥパルドンが撮りためた膨大な映像の数々はまさに圧巻だ。

 

写真家と映画監督を行き来しながらキャリアを積んできたレイモン・ドゥパルドンだが、写真であっても動画作品であっても、彼が被写体を見つめる視線は常に一貫しているように思う。フランスの田舎を大型カメラで撮影することと、緊迫した内戦の現場を撮影すること、そのどちらもがドゥパルドンにとって等しく重要なテーマであり、独自の視点で世界を見つめるという行為に変わりはない。

 

 

 

今日も彼は愛車に機材を詰め込み、写真を撮っている


 

 

写真家、レイモン・ドゥパルドンにとって<旅する>とは、どういうことなのだろうか? 彼は本作の中で「フランスを撮ることは、車を走らせること」だと、少し冗談めかして語っている。そうして自らハンドルを握り、車窓から見えるフランスの景色を日々サーチする。この偉大な写真家の生き方を目にして、観光地を訪れることばかりが<旅する>ことではないのだと、ふとそんなことを思った。自らのテーマを追い続け、立ち止まることなく行動してきた写真家の人生にあなたは何を感じるだろうか?ぜひ劇場でたしかめてほしい。

 


『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』
9月9日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次公開
(C) Palmeraie et désert – France 2 cinéma


配給・宣伝:アンプラグド 宣伝協力:プレイタイム
公式HP:tabisuru-shashinka.com


text:Yuka Tamura

 

 

Share
はてなブックマーク

COLUMN

関連記事

おすすめ記事

Follow us!
Follow us!