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「旅するデザイナー」がおすすめする旅先でのお土産たち!【vol.04 波佐見焼】

デザイナーならではの視点から、旅先の情報とともにその土地ならではのお土産、雑貨、食べ物などをご紹介します。

 

仕事柄、レストランで使用する器やお皿を探すことが多いのですが、最近とくに注目している器があります。デザインもシンプルで使いやすく、丈夫で価格もお手頃なものばかりの波佐見焼。一度、波佐見焼の町を見てみたい!と思い波佐見町にやってまいりました。

 

波佐見焼の産地、波佐見町とは?

長崎県波佐見町は、佐賀と長崎の県境に位置する磁器で有名な焼き物の町です。海に囲まれている長崎県の中で唯一海がない町。江戸時代から400年もの間、大衆向けの食器を巨大な連房式登窯で多量に焼いてきました。1990年代前半には全国の生活雑器のシェアの1/4から1/3を占めたこともあるそう。今でも食器の生産が盛んで町には150件ほどの窯元・商社があり、町の3~4割の人が焼物業の職に付いているとのこと。波佐見町の近くには、有田焼で有名な有田町があったり、伊万里焼の伊万里市、唐津焼の唐津市などがあり、実はこの辺り一帯は有名な陶磁器の産地なのです。

のどかで自然豊かな波佐見町は、昔懐かしい風景がたくさん残っています。ふらりと散歩をするだけでもフォトジェニックな場所も多く、波佐見焼が日常生活とともにあることを見て感じることができます。

 

マルヒロの直営店。床にはビッシリと25,000個の器たち!!本当に踏んでも大丈夫なのかドキドキします。

 

 

器にセメントを詰めたブロックは、廃盤品や売ることができないB品を再利用しているとのこと。大胆です!

 

使いやすそうな素敵なお皿がたくさん!

 

倉庫の中にネコちゃん発見!網戸越しについつい話しかけてしまいます。

 

 

器好きなら行っておきたいのが西の原。旧福幸製陶所の跡地を利用した、カフェやショプなどが集まっている村のような場所です。約1,500坪の敷地内には古い製陶所の建物が点在します。

 

 

 

敷地内にはこんな味のある建物や、波佐見焼の器屋さんなどたくさんのお店が。

 

すこーーーんと抜けた空間は、なんと図書館!とても居心地のよい空間です。

 

 

カフェ「monne legui mooks(モンネ・ルギ・ムック)」は旧事務所を改装して作られています。ここで提供されるメニューの器はもちろん全て波佐見焼。丈夫で割れにくく、厚手で素朴な波佐見焼。磁器碗は高級なもの、庶民には手が届かない、という江戸時代当時の常識を大きく変え、日本の食文化の発展に大きな影響を与えました。価格もお手頃で、良質な食と暮らしを提案するという波佐見焼の姿勢は、400年たった現在も変わることはありません。

 

 

レジの釣り銭入れもマグカップやバットを使用。とても年季が入っていますがレトロ感がいい!

 

トイレの手洗い場の受け皿も波佐見焼。町の至る所で波佐見焼を目にします。長い年月をかけて波佐見焼が生活の一部となっているのがよくわかります。

 

当時のままスローガンが残っています。「親切な仕事」ってなんだろう、と、じっと深く考えてみました。

 

 

中善さんで見つけた美しすぎる器。なんとアウトレット品で1枚800えん!気付かないほどの「点」が入ってしまったことによりアウトレット品になっているのだそう。藍色の模様がとても綺麗で、緑色の食材がとても映えそう!これはお土産にも自分用にもピッタリ。ギャラリー荷土(につち)では、中善のアウトレット商品が手頃な値段で購入可能です。

 

 

野外博物館「世界の窯広場」では世界の窯の現物を見ることができます。焼き物好きは必見です!

 

野外博物館の壁の一部。贅沢に波佐見焼のタイルが使われています。同じ模様は1つもなく、とても美しいです。

 

 

 

波佐見町の皆さんはとても親切で、笑顔でいろいろと町を案内してくれたり、急遽特別に窯や作業場を見せていただけたりと、とても観光客に優しい町でした。この地域では子供の頃から当たり前のように波佐見焼の器を使っているとのこと。子供扱いせず、物を大事にすること、器の手触り感を感じることなどを早くから知ることができるのはとてもいい事だと思いました。

波佐見焼のメーカーの方とお話をすると、「今の波佐見焼は伝統にとらわれず、窯によって自由に制作を行なっている。」とのこと。変化を苦手とする伝統品が多い中、波佐見焼は時代とともに人々の暮らしにわせて変化してきているのだそう。昨今、デパ地下やスーパーで購入するお惣菜、いわゆる「中食(なかしょく)」が売り上げを伸ばしていますが、そういったところで購入してきたお惣菜を波佐見焼のような器に盛り直すだけでもとても美味しそうに見えます。

 

職人による波佐見焼の食器作りは、これからも伝統を守りつつ私たちの食文化に新たな彩りを提案し続けてくれるのでしょう。

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