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パリジェンヌの食卓、フランスの発酵 - vol.2 -

ワインにパン、チーズ、発酵バター…いま一度振り返ってみると、思いのほかフランスの食に発酵食が自然と馴染んでいることがわかります。パリジェンヌの美しさの秘密!?美味しくて深い、フランスの発酵食を紐解いてみましょう。

フランスの発酵を知るなら、一度は食べたい!

とりどりの発酵食。

 

 

ファッション、音楽、美術…文化のすべてが集まる、パリ。

ここにある豊かな発酵食もまた、

フランスじゅうの自然の恵みを受けて作られた、

文化の結晶なのです。

 

フランスは、ドゴール大統領が「600種類ものチーズをもつ国を統治するのは困難だ」と嘆いたという逸話があるほど、多様なチーズ大国。ノルマンディ地方で作られた「カマンベールチーズ」は世界的にメジャーです。

ほか、山岳地帯で作る「マンステル」「ロックフォールチーズ」など、伝統的な製法を守る個性的なチーズもおすすめ。また、国境地帯の文化が行き交う土地では、その文化に根ざした伝統料理にも美味しい発酵食品が見られます。

 

 

 

フランスの発酵食 ④ Basque Cheesecake(バスクのチーズケーキ)

 

スペインとの国境「バスク地方」名産のチーズケーキは、まるでまっ黒焦げ!?

 

フランスではチーズが名産であるのはvol.1で触れたとおり。しかし、バスク地方のチーズケーキは「チーズケーキ」と聞いてイメージするものとかけ離れた、ご覧のように個性的なルックス!

 

バスクとは、スペインと国境をまたいで広がる歴史的な地方で、バスク語を話すバスク人の故国を指します。ベレー帽の元になったのも、バスク人がかぶっていた「バスク帽」だったというぐらい、他の国が真似したくなるような独自の文化とセンスが現在にも伝わる気高い人々の文化。そこにスペインとフランスのカルチャーが混じり合い、独特の進化を遂げています。

 

そんなバスクのチーズケーキは、その真っ黒な部分が美味しさの秘訣。バスクでは、バルでワインと一緒に つまみながら楽しむのが一般的。なぜなら、クリームチーズをベイクしてできた焦げ部分は香ばしくて酸味を感じさせ、チーズ本来の甘さや濃厚さをより引き立ててくれるコク深さの鍵になっているから。冷やしても温めても美味しく、ワインのほかコーヒーや紅茶ともよく合います。

 

 

 

フランスの発酵食 ⑤ Pain(パン)

 

“街のパン屋さん”のニュートラルな仕事ぶりは、

「ちゃんとした仕事」の繰り返し。

 

日本にフランスパンを伝えた名店「ビゴの店」で修業を重ね、その後、銀座の老舗「レカン」のブーランジュリー部門のシェフを7年にわたり担った割田健一さんが2017年11月に開店させた「BEAVER BREAD」は、その名の通りビーバーのロゴが目印です。

「ブレッドの頭文字も、山型パンも、横にするとアルファベットのBだなと思って。お店にもBがつく名前を考えていたときに、『ビーバーはどう?』と知人に提案されたんです。はじめは『パン屋に動物の名前!?』と思ったのですが、ロゴを作ってみたら、なかなか良くて」と屈託なく話す、店主・割田さん。けれどフランスパンの話になると、ぐっと熱心になりさすが、専門的。「フランスのパンは、一番気を遣って発酵させているパン。代々受け継ぐ発酵種“ルヴァン”を、うちでも作って毎日使っています」と教えてくれました

。お店には日本のパンと、フランスのパンがバラエティ豊かにずらり。今日も売り切れる前にいそいそと買いに出かけたい、素敵な「街のパン屋さん」です。

 

 

販売しているフランスのパンは約12種類。バゲットやカンパーニュはもちろん、明太子フランスといった日本らしいパンも揃い、幅広いお客さんに喜ばれるバリエーション。ときには、試験的に作った意欲作が並ぶこともあるとか。

 

SHOP INFO

BEAVER BREAD

東京都中央区東日本橋3丁目4-3
Tel: 03-6661-7145
営業時間 8:00〜18:00 月・火曜定休

https://www.facebook.com/beaver.bread/

 

 

 

 

フランスの発酵食 ⑥ Vin(ワイン)

 

丁寧な手仕事のワインに魅せられた店主が語る、発酵の魅力とは

 

「お店にあるのはすべて自然を尊重してつくられたワインたち。ワインを身近に感じ、日常的に愉しんでもらうための“街のワイン屋”になりたいと思っています」と語る、「THE WINE STORE」オーナーの横川かおりさん。

店内のセラーには国や地域、ブドウの品種では区切らず、プライスで緩やかに区切られたワインが並びます。「普通のワインでは安定した味わいにコントロールするために、様々なテクニックや添加物が使われることも。これに対しいわゆる“ヴァン・ナチュール”は、限りなくブドウそのものをワインにすることを目指します。ブドウについた野生の酵母だけでのワイン作りはリスキーでもあるけれど、ワインごと、時にはボトルごとに異なる個性のある液体。それが面白いと思って」と話す横川さんは、作り手の “正直な仕事”に魅せられた人。

店内奥の扉を開けると、立ち飲みができるカウンターも!横川さんの語る、個性的な作り手のストーリーに耳を傾けながら飲むワインは、格別です。

 

 

ヴァン・ナチュールを楽しめる、 なんて贅沢な“角打ち”空間!

 

カウンターではグラス1杯からワインを立ち飲み方式で楽しめる。セラーから選んだワインも、抜栓料500円をプラスすればその場で飲むことができる。

 

 

SHOP INFO

THE WINE STORE

東京都目黒区中目黒3-5-2

電話番号 03-6451-2218

営業時間 平日15:00〜21:00、 土日祝13:00〜19:00 不定休

http://thewinestore.jp/

 

 

 

photograph:Kiyoko Eto(food),Nozomi Kato(P6),Kiyono Hattor(P5)

food styling:Maiko Shindo

edit&text:Kaoru Tateishi
illustration:Rena Yamanaka

 

 

 

kiitos. vol.8より

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