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コスチュームジュエリーブランド『maruo』- ヴィンテージのパーツが時を経て鮮やかに蘇る。【Creation by Ladies -Vol.1-】

いにしえの時代からやってきた、美しいヴィンテージパーツたち。それらの魅力を余す事なく、現代へと蘇らせたコスチュームジュエリーブランドに迫る。

 

 

 

 

  • ー 女性ならではの繊細な感性で、様々な美しいプロダクトを生み出す女性クリエイターたち。

  • 新連載【Creation by Ladies】では、そんな彼女たちの作品...そしてその作品に込められた想いや背景を紹介していきます。

 

 

 

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トップバッターは、
コスチュームジュエリーブランド『maruo』を手がける圓尾瞳さん。

 

 

『maruo(マルオ)』


19世紀の西洋絵画から着想を得て生み出されるコスチュームジュエリーたち。
オートクチュールが盛んだった1930~1970頃のヨーロッパのヴィンテージパーツやデッドストックパーツ、国内外の様々な時代のパーツをデザイナー本人が直接仕入れて制作しているブランドだ。

 

そんな『maruo』の定番人気アイテムは、ヴィンテージパーツをふんだんに使用したイヤリング。

世の中にある、埋もれてしまっているけれど美しいもの、価値あるもの。アールデコ調の古いパーツたちを、現代の装いに馴染むファッションアイテムへと昇華させているそのセンスは目を見張るものがある。

見た目の美しさもさることながら、パーツひとつひとつにはそれぞれ愛おしいストーリーが。

 

 

 

 

ー 「トップのクリアのモチーフは、フランスのヴィンテージボタン。ボタンには、元々はお洋服に取り付ける際に糸を通す”足”と呼ばれる部分があります。ボタンを使ってアクセサリーを作る時、ボタンの足があるとピアスやイヤリングの金具がつけられないので、綺麗に根元からカットしてしまいます。大体のボタンの足は、大きな工業用の道具で、バチン!と切ってしまえるのですが(これが相当な力仕事…)、こちらのようなクリアボタンやガラスボタンは、力任せにカットしようとすると、その衝撃で見事に全てがパックリ崩壊してしまう、という非常にデリケートな素材。そのため、土台のボタンが割れてしまわないように慎重に細かく細かくカットし、最後はひたすらヤスリをかけて平面にする…という果てしない作業を経て形になります。」ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

 

 

 

 

ー 「パリのボタンディーラーさんより仕入れた、ヴィンテージシェルボタン。こちらはパリの老舗ボタン社のデッドストックもの。そのボタン社、とても素材にこだわったボタン作りをしていたそうで、当時最も良質なシェルが手に入るのがオーストラリアだったらしく、わざわざオーストラリアからシェルを仕入れて作っていたんだそう。ディーラーさんのお話を聞いて、ますますシェルの反射に愛おしさを感じました。」

 

 

 

 

ー 「ヴィンテージアクセサリーに使われてる昔の接着剤って、どうしても経年劣化で剥離しやすい。なので一旦お品出しする前に、劣化した古い接着剤をぐつぐつ煮出して剥がし、再度接着する、という工程を踏みます。そうすることでヴィンテージだけど、現代のものと変わらないくらいの耐久性になるんです。これはそんな工程の中で出会った、ベルギーのヴィンテージイヤリングの隠れㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤた芸術。パールの裏側に咲いていた、小さなお花の細工。作った方の遊び心溢れる粋な計らいにドキドキしてしまいました。このイヤリングが世に出て数十年、ずっとパールが主役だった。その陰で、じっと身を潜めていた小さなお花。縁あって私の元に来て、私の手で再度世に出すんだから、今度はこの裏側のデザインを主役にしたイヤリングにしようと思ったのです。

 

 

 

 

ー 「こちらは人気のシャンデリアパーツを使用したシリーズ。ヨーロッパのシャンデリア(照明)として使用されていたものの、時代の変化の中で使われなくなってしまったり、壊れてしまって照明として使えなくなってしまったシャンデリア。そんなシャンデリアのパーツをアクセサリーとして蘇らせました。トップのお花のモチーフ部分が実際にシャンデリアに使われていたパーツです。」
 
 
ー「根強い人気のこちらのフラワーモチーフ、シャンデリアクリスタルとはいえ実際のシャンデリアではどの部分に使われているか実はあまり知られていなくて…それもそのはず、写真の通りシャンデリアの中ではどちらかというと引き立て役で、本当にさりげなく使われているんです。そんな、もともとは脇役的な存在だったお花のシャンデリアパーツを、アクセサリーに仕立てるからには主役にして新しい息を吹き込みたかった。そんな思いを込めて作りました。」
 
 
 
 
ー「リングの展開も。ヨーロッパのヴィンテージやアンティークパーツを使ったリングたちです。前述のシャンデリアパーツやボタンパーツの他、ブローチだったものも。針が壊れてしまっていてブローチとして使えなくなってしまっていたこんなにも美しいこの子を、また世に出したい…ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤそんな気持ちで、リングとして新しく息を吹き込みました。
 
 
 
 
 
ー「隠れた人気アイテムのiPhoneケース、“メモワール”。メモワールで使用しているヴィンテージパーツは、壊れてしまったブローチや、片方しか残っていないイヤリングなど、いわば”欠陥のある”アイテムたちです。買い手が見つからないまま、でも捨てられずに大切に保管されていたヴィンテージたち。でもそこには、持ち主のたくさんの思い出が詰まってる。そのままでは販売することはできないけれど、美しく、そして価値あるものたちを、今のこの時代に合わせたアイテムに変換させることで生まれたiPhoneケース。誰かの大切な想いや記憶(メモワール)を切り取って作る、全てがこの世にたった一つのデザインです。」
 
 
 
 
ー「美術品のような美しいこちらのボタンは、エマイユ、いわゆるフランスの七宝焼き。ヴィクトリアン同様、とっても希少で普段はあまり仕入れられない高級品です。この時は運良く、仕入れる事ができました。」
 
 
 
 
パーツたちのエピソードひとつひとつを耳にするたび、いにしえの時代の人々の丁寧な手仕事のさまが目に浮かび、心をぎゅっと掴まれたような気分にさせられる。今の時代ではなかなかお目にかかることができない、繊細な細工や重厚感は素晴らしく、見ているだけでもうっとりしてしまう。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かの大切な想いを切り取って形作る、体温の宿ったコスチュームジュエリー。

そんなアイテムの数々、是非実際に手に取って見てみていただきたい。
 

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デザイナー:圓尾 瞳
学生時代よりファッションに興味を持ち、独学で服作りを始める。 

卒業後は卸売アパレル商社でバイヤーを経験し、 その後プレタ・パリコレサンプルの縫製アトリエにて修行を積む。 
2015年独立し、『maruo』を立ち上げる。  

 

Instagram:@hitomimaruo

Twitter:@hitomimaruo

online shop:https://maruodesign.theshop.jp/

 

 

 

 

 

 

 

 

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